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Story Seller 3 [book]


Story Seller〈3〉 (新潮文庫)

Story Seller〈3〉 (新潮文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/01
  • メディア: 文庫


Story SellerStory Seller 2に続いて、Story Seller 3を読んでみました。

今作も、沢木耕太郎著「男派と女派 ポーカー・フェース」、近藤史恵著「ゴールよりももっと遠く」、湊かなえ著「楽園」、有川浩著「作家的一週間」、米澤穂信著「満願」、佐藤友哉著「555のコッペン」、さだまさし著「片恋」からなる短編集です。

Story Seller 2は、前作の反応が良かったので“人気作家を集めてシリーズ化してみました”というやっつけ感が漂っていたのに対し、今作は前作から連投の近藤、有川、米澤3氏の作品の完成度も高かったように感じられました。

特に有川浩著の「作家的一週間」などは、作家と編集者間で交わされる速い展開と軽妙な話題により、短編らしく読みやすい作品に仕上がっていたのに加え、『告白』著者の湊さんの「楽園」も個人的には好きなテンポの作品でした。

ただ、最大の収穫は作家「さだまさし」と出会えたことでした。映画化された『アントキノイノチ』など、結構な数の本を出されていることは知っていましたが、“歌の片手間で有名人が書いた本なのだろう”と、これまで手に取ることはありませんでした。

しかし、今回の「片恋」は随分と強引な設定ではありますが、「さだまさし」さんらしい切ない恋心が丁寧に描写されており、一度、長編を読んでみようという気にさせられました。

残念ながらStory Seller 4は出版されないとのことですが、同様のシリーズで「Fantasy Seller」「Mystery Seller」なんて本も出ているようなので、近いうちに読んでみたいと思います。

タグ:Story Seller 3
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コメント 6

song4u

さだまさしの才能は凄いと思います。
ぼくたちよりも遥かに先を行かれると凄さも分かりませんが、
ぼくたちよりも少し先ぐらいだから、凄さが正しく理解できる・・・
何となく、そんな気がします。
by song4u (2012-03-01 18:05) 

kuwachan

おはようございます。
あるふぁさんは、よく読書をされていて凄いなと思います。
私は。最近以前に比べてガタンと読書量が落ちてしまいました。
by kuwachan (2012-03-03 07:37) 

マチャ

さださんの「片恋」、東大寺コンサートで生で聴きましたが、
素晴らしい曲でした。それがどのような短編になっているのか
気になります。本屋さんでチェックしてみようと思います。
by マチャ (2012-03-03 14:48) 

あるふぁ

>song4uさん
良く分かります。
私がさださんの凄さを正しく理解できているかは分かりませんが、
あまりに遠くを走られると凄いのか凄くないのか分からないことは
確かですね。
今日、読んでいたクルマ雑誌で、売れなかったクルマに対するメ
ーカーの見解として「先進のコンセプトに対して時代が熟していな
かった」「未来的なデザインが今日のユーザーの理解を得られな
かった」なんて表現が使われるそうですが、意識して顧客や聴衆
に寄り添うことも才能ですよね。
by あるふぁ (2012-03-03 23:54) 

あるふぁ

>kuwachanさん
活字中毒というほどではないですが、なかなか暇な時間を
ボーっと過ごせない性格で、常に本か雑誌か何かを読んで
いる気がします。
ただ、最近は新たな作家やジャンルに飛び込むことが減っ
たので、このようなオムニバスものは重宝しています。
by あるふぁ (2012-03-03 23:57) 

あるふぁ

>マチャさん
「片恋」という歌があったのですね。ネット上の動画でチェックした
ところ、同じような一途な気持ちではあるものの、歌を聞いて想像
する話とは全く違った展開かと思われます。
短い作品なので、是非、ご一読ください。
by あるふぁ (2012-03-04 00:01) 

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