その街のこども 劇場版

その街のこども 劇場版 [DVD]

• 出版社/メーカー: トランスフォーマー
• メディア: DVD

～あらすじ～
幼少時に阪神大震災で被災した中田勇治（森山未來）と大村美夏（佐藤江梨子）は震災後に神戸を離れていたが、震災から15年後の神戸で偶然出会い其々の震災後の境遇・気持ちを打ち明けあう。

その結果、一方は震災後抱えていた胸のつかえを下ろし、もう一方は心のなかのしこりを残したまま再び別れ其々の道を進んでいく。

昨年、阪神大震災から15年が経過したのを期にNHKで放映されたドラマを基に作成された劇場版。

正直なところ、森山未來が時折見せる表情以外は映画というよりドキュメンタリー作品といった感じであったが、東日本大震災後の今見ると考えさせられることが多かった。

なかでも最も印象に残ったシーンは、建築士となり安全な建物の設計を目指す中田がコストを優先する上司とぶつかり、安全とコストを天秤にかけ葛藤する場面であった。

おりしも、安全な原発設計に対し「どこまでも安全を追求するとコストが莫大になるため、どこかで線引きする必要があった」などという発言を聞かされているなか、これまでの警鐘を無視してきたことが改めて悔やまれた。

また、今回の震災にも通じることだが、 「地震はほんまに訳わからん」「不幸に法則はない」など、まじめに暮らす善良な市民が被害にあうことに対し不満を述べるシーンでは彼ら同様に不条理を感じ、そうであればこそ日々を大事に過ごさねばと思い直させられました。

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